あの人をたずねてGO! ファブラボ浜松編

こんにちは!テックショップの高谷です。

先日、ご縁があって静岡は浜松にあるファブラボ浜松さんへ遊びに行ってきました。

ファブラボ浜松では、テックショップの会員さんとして今年の春ごろまでテックショップに通われていた廣瀬悠一さんが、活動拠点を東京から浜松に移して製作に勤しんでいらっしゃるということで、見学もかねて訪ねていきました。

廣瀬さんは、現在、3次元データから中身の詰まった立体物を編む手法「ソリッド編み」を自動化する機械「ソリッド編み機」を開発中。

ソリッド編みの詳細はこちら:http://www.kri.sfc.keio.ac.jp/report/mori/2013/c-022

その製作状況は勿論のこと、お家の納屋を改造して作られたというMaker精神あふれる施設にも大変興味があり、10月13日、台風一過の秋晴れの中、浜松市西区に位置するファブラボ浜松に向かいます。

ファブラボ浜松は浜松駅からは少し離れている為、車で向かいます。この辺りは、浜松でも開発を逃れた田んぼが広がるのんびりとした風景が残っています。

「こちらです。」と言われて、農家のトラクターが置かれている倉庫に到着。その横を曲がるとファブラボ浜松の入り口があります。 伺っていたとおり、普通のお家のような佇まいで看板もありません。

まず、出迎えてくれるのは、主宰の竹村さんが描かれたという壁の落書き。廣瀬さん曰く、初めはイタズラ書きかと思ったそうですが、実は竹村さんが突然描きたくなって描かれた絵だったとのこと。

ファブラボ浜松は、主宰の竹村真人さんが2012年に市民工房としてその前身となる「TAKE-SPACE」を開設されたのがその始まりとなります。 ※現在も「ファブラボ浜松 TAKE-SPACE」としてその名前が残っています。

竹村さんはその当時アメリカでブームとなっていたTechShopやFabLabなどのメイカームーブメントにいち早く注目され、地元の浜松にもこの様な場所が欲しいと、中古の工作機械や設備をそろえて工房を立ち上げられました。

見学で伺った際、竹村さんはご不在でしたが、その情熱の片鱗は、施設の様々なところで見ることが出来ます。

入り口を入るとすぐに、フリースペースの空間があり、こちらはもともと外の空間だった場所に屋根をつくって屋内空間に作り変えられています。自然光が入る手作り感あふれる空間で、会員さん同士が交流される場所となっています。

この場所が出来たいきさつがまた素晴らしいのですが、詳細は後程…。

こちらは会員さんが作られたという入退出管理システム。会員さんの入退出の記録はこちらで管理されています。felica系のカードならSUICAでもPASMOでもなんでもOKということで、とてもよく出来ています。これは個人的にも作ってみたい!

お手製のストーブ。冬の作業場では活躍しそう!

会員さん手作りのストーブが2台。その上にあるふたつの絵は、Red Bull Box Cart Raceというレッドブル主催の動力をもたない手作りのクルマを自作して走らせるレースイベントに応募した時のイメージスケッチ。残念ながら出場とはならなかったとのことですが、遊びゴコロが感じられてとても素敵な絵です。

共有の本棚。興味深い本が並びます。
ミニ旋盤を使いこなす本。こういうHow To本での情報収集は大切です。

共有の本棚もあります。HowTo本、Make関係の本など様々。 その他、ボードゲームなどもあり貸し出しもしていて、借りた人は黒板に借りた日と返す日を記入するしくみになっています。

レーザーカッター。
色々なメモが貼られています。

部屋の奥に、レーザーカッターがあります。

色々と記載されているのは、こちらも会員さんが書かれたもので、機器にまつわる注意点など機器を使う上での配慮が見られます。

冷却に凍ったペットボトルを入れるというアイデアにはなるほど。
3Dプリンター。
UVプリンター。

お馴染みの3DプリンターやUVプリンター。UVプリンターはこんな小型のものもあるのですね。

どれもオープンタイプの装置で、DIY感満載です。

こちらは、廣瀬さんも作業されている作業スペース。こちらで昼夜こつこつと完成に向けて装置を作られています。特許の都合で画像は載せられませんが、完成の暁にはテックショップでもお披露目をして頂くことを約束して頂きました。

冷蔵庫の横に自然に置かれていたので、電子レンジかと思いきや、減菌器。
木工用CNCルーター部屋の扉。いろいろなステッカーが貼られていてイイ感じ!扉の柱には訪ねてきた人がサインしていく決まりとのことで、TechShopのサインを残してきました。

こちらは木工用CNCルーター。テックショップではSHOPBOTがそれにあたりますが、SHOPBOTは高価ということで、こちらは中国製のもの。

日本の代理店はなく、名古屋港まで船で輸送されてきたものをファブラボ浜松まで配送手配を行い、組み立て、設置まで竹村さんご自身で行われたそうです。

また、この装置が置かれた部屋がもともとはフリースペースとして使われていましたが、装置の導入とともにフリースペースが無くなってしまったため、屋外だった場所に屋根をつけてフリースペースとしたという経緯があります。

そして、その屋根の材料となったのが、装置の梱包で使われていた木箱となっています。

その経緯含めてすべてが、まさに由緒正しきMaker精神という感じがします!

こちらが、フリースペースの屋根。確かに解体された木箱らしき跡が見られます

そして最初に入ったフリースペースの奥を進むと、木工、金工の加工の部屋に続きます。

木工加工の部屋。
木工用の旋盤。

こちらは木工加工の部屋。様々なハンドツール、 木工旋盤、ボール盤、糸鋸など道具が充実しています。

金属加工の部屋。

こちらは金属加工の部屋。

やはり、木工加工の部屋とは雰囲気が異なります。小さいながらも本格的な機器が置かれています。

フライス盤。
CNCマシニング。

フライス盤やCNCマシニングなど本格的な機械が置かれています。

お手製のリフロー炉。

こちらは会員さんが作られたリフロー炉。きちんとマニュアルも作られています。 このようにあちこちに会員さんの手による工夫が見られるのが印象的でした。

階段を上ると…。

屋上へ続く階段。ここにも竹村さんの落書きが。いい感じ!

見晴らしの良い屋上。

屋上からは田んぼ畑を望むことが出来ます。屋上ではお弁当を食べたり息抜きの場所として使われているとのこと。

全体をご案内頂いて感じたことは、限られたスペースながらも幅広い種類の機器がバランスよく置かれているということと、モノづくりの場所として愛着をもって場所が作られているということでした。

後者はとくに考えさせられるものがあり、魅力的な場所というのはそこに滞在する人たちが自分たちの共有の場として愛着をもって手を入れて、その積み重ねがあって初めて成立することのような気がします。

共有のモノづくりスペースというのは、安全性が第一であることは勿論ですが、それ以上に モノを作りたいと思うワクワクするような空間とモノづくりのON・OFFが自然にできる空間であることが大切と考えています。

同時にそういった場所をつくりだすことやまた継続させていくことの難しさも感じています。

ファブラボ浜松では、主宰の竹村さんの遊びゴコロと、浜松ののんびりした環境がそれを自然につくっているのかなと思いました。

ご案内頂いた廣瀬さん、ありがとうございました!

ファブラボ浜松:http://www.take-space.com/

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